2009-01-01から1年間の記事一覧

Appleの新たな動画配信計画

Appleがサブスクリプション方式のネット動画配信に乗り出そうとしていると報じられています。情報の大元はWall Street Journalの記事(こちら)ですが、ここは登録していないと全文表示しないので、Financial Times("Apple looks at internet TV foray")や…

「非ネット」と「ネット」をバンドリングする動画配信ビジネスの新潮流

GEからNBCユニバーサルをの経営権を取得することで最近大きな話題を呼んだアメリカ最大のケーブルテレビ運営会社(MSO) Comcastですが、今度は「TV Everywhere」計画を全米で本格的に展開するという発表を行いました。New York Times(12/16付 "Comcast Introd…

電子ブックリーダーの今後に期待したいこと

AmazonによるKindleの世界展開、Nook (Barns&Noble)の発売開始、ハーストによる「Skiff」計画の発表(AFPの記事などを参照)、さらにはAppleが来春にもタブレットPCを出すという噂など、電子ブックリーダーを取り巻く環境がこのところにわかに沸騰してきた感…

スタバの「Love Project」(ちょっとだけ追記)

昨日は見れなかったスタバ「Love Project」の動画が今は見れるようになっていました(こちら)。「All You Need is Love」の合唱、いいですね。音楽の持つ力を改めて感じます。ネット上なので元々バーチャルな体験ではありますが、それでも「やっぱりナマで…

スタバの「Love Project」

今年の春にイギリスのt-mobileがトラファルガー広場に人々を集めてビートルズの「Hey Jude」を皆で歌うというPRイベントを行いました(関連エントリ)。音楽を使った一般参加型のキャンペーンという内容にすごく興味を惹かれましたが、今度はStarbucksが面…

絵本とネット配信-2

先日のエントリで「絵本をデジタル化して画像に簡単な動きや演出をつけ、読み聞かせの音声とともにひとつの作品としてネット配信できたら面白いのではないか」ということを書きました(こちら)。そして最近、アメリカではネット配信でこそありませんが実際…

双方向性を生かした「誘う」図表

これまでに幾度か、New York Timesのウェブサイトにある「Interactive Graphic」という随時企画の図表を紹介したことがあります(関連エントリ1、2)。情報を整理して経年変化やグループごとの違いなどが直感的に把握できるように作成された、オンライン・…

舞台裏から見たアースマラソン

間寛平さんが取り組んでいるアースマラソンを取り上げた「一歩60cmで地球を廻れ〜間寛平だけが無謀な夢を実現できる理由〜」を読みました。すごく面白い本でした。著者は「電波少年」などで有名な日本テレビの土屋敏男さんと、寛平さんが東京に進出してきた…

絵本とネット配信

先日、ディズニーがネット上で絵本の配信ビジネスを始めたことについてのエントリを書きました(こちら)。コンセプトには共感できるけれどちょっと使いにくい点や読み聞かせ機能が充実していないところが難点、というのが僕の感想でしたが、ネットやテレビ…

TED Indiaのライブストリーミング

このブログでも幾度か紹介した(こちらやこちら)TEDは、講演のネット配信に加えて、世界各地の有志が自発的に行う「TEDx」などのイベントが急速に増えてきています*1。そしてちょうど今日からは、TED本家の出張カンファレンスであるTED Indiaが始まっていま…

Netflixが結ぶテレビとネット配信とプレミアム動画

Netflixがアメリカで来月からプレイステーション3向けのネット映像配信を始めるというニュースが報じられています(日経新聞の記事などを参照)。Netflixは1年ほど前からXBox 360でも同様のことを行ってきたので、そんなに目新しい取り組みとは言えません。…

ディズニーのデジタル絵本

先日、ディズニーがネット上でのデジタル絵本事業を開始するというニュースが報じられました(New York TimesやAFPの記事などを参照)。Disney Digital Booksと名付けられたサイト(こちら)に「くまのプーさん」や「ミッキーマウス」から「カーズ (Cars)」、…

ComcastがNBCを統合した場合のインパクトとは?

アメリカ最大手のケーブルTV運営会社Comcastが、現在General Electricの参加にあるNBC Universalに触手を伸ばしているようです。CNBC(こちら)やNew York Times(こちら)が報じていますし、日本でも日経新聞が記事にしています(こちら)。これらの報道に…

「深さ」と「スピード」

「アテンション・エコノミー」という言葉もあるように、流通する情報の量が飛躍的に増すにつれて人々の関心が希少な「資源」になってきているということをこの数年よく耳にします。そんなに目新しい話ではないのですが、最近読んだThe Globe and Mailの記事…

デジタル・サイネージとスーパーのブランディング

イオングループのジャスコがレジ付近にディスプレイを設置して販促活動を行う実験を始めるなど、日本のスーパーでもデジタル・サイネージの導入が始まっています。大勢の人が毎日買い物に訪れるスーパーでディスプレイを通じて顧客に直接メッセージを伝える…

広がるTEDのオープン翻訳プロジェクト

このブログでTEDのことを書いたはちょうど3か月前のことですが(こちら)、その時に「最近始まった取り組み」として紹介したTEDのオープン翻訳プロジェクト(英語で行われているTEDの講演にボランティアが他の言語の翻訳字幕をつけて公開するプロジェクト)…

「Ally Mcbeal」のDVDがようやくアメリカでリリース

Video Businessのサイトに、「『Ally Mcbeal(邦題:アリー my LOVE)』のDVDがアメリカで10月に発売される」という記事が出ていました(こちら)。一見、「えっ、今さら?」と思ってしまいます。「Ally」がFOXで放送されたのは1997〜2002年、もう10年も前のド…

Kindleは新聞社の救世主になるのか?

Amazonの電子書籍リーダーKindleは、iPhoneと並んで今アメリカでいちばん注目されている電子機器です。iPhoneとは違って日本ではそれほど話題に上る機会も多くありませんが、アメリカでは初代のモデルが2008年に50万台、今年2月に発売されたKindle 2が4月中…

「強み」と「ニーズ」に配慮したNPRのウェブ戦略

アメリカの公共ラジオNPR (National Public Radio)がウェブサイトの刷新をしましたが、それが音声や動画でなく文字(テキスト)に重きを置いた変更になっているという点が注目されてNew York Timesの記事になりました(7/26付け"NPR Moves to Rewire Its Appr…

シェアで強みを発揮するFacebook

SNS

Silicon Alley Insiderに、「CHART OF THE DAY: How People Share Content On The Web」という面白い記事が出ていました(こちら)。AddToAnyというウィジェットなどを制作する会社が発表したデータをもとに、人々がネット上でコンテンツやサイトなどへのリ…

アナログとデジタルの狭間で

昨日のエントリで取り上げたBusiness Weekの話は、デジタル時代にメディア企業が抱える課題の大きさを示しています。繰り返しになりますが、「ネットを上手に取り入れないメディアは競争に取り残されるけれど、ネットを上手く活用したからと言って必ずしも成…

売りに出されるBusiness Week

Business Weekの親会社McGraw-Hillが、この雑誌の売却先を探しているそうです。Ficancial TimesやSilicon Alley Insiderなどは、なんと売値は「1ドル」ということもあり得るのではないかと報じています。この雑誌の今の赤字状況や短期間に収益力を向上させ…

ツール・ド・フランスとユーザー作成コンテンツ

今年のツール・ド・フランスも中盤から後半に差し掛かろうとしています。日本のメディアでは日本人選手が2名参加することが報じられていましたが、今年はランス・アームストロングが4年ぶりに現役復帰して大会に出場することでも話題になっています。癌を克…

共感の音楽マーケティング-2

音楽のマーケティングに結びつく面白い可能性を持っているなと僕が感じる取り組みがもうひとつあります。Rolling Stone紙による、時代を超えたミュージシャンや楽曲のランク付けキャンペーンです。Rolling Stoneは、1967年に創刊された世界を代表するロック…

共感の音楽マーケティング-1

先日「Playing for Change」の音楽クリップを紹介した時(こちら)に、共感の対価としてお金をもらうという音楽の売り方があるのではないかということを書きました。「Playing for Change」のようにメッセージを広げることを目指すのか、通常の音楽ビジネス…

読んで楽しむウィンブルドン中継

テニスのウィンブルドン選手権が開催されているイギリスでは、BBCがテレビやラジオでの放送に加えてウェブサイトで「文字のみ」による大会中継を行っています。試合経過や会場の様子が観戦リポートのような形で数分おきに次々テキストで更新されるという中継…

動き出す「TV Everywhere」計画

アメリカのケーブルTV事業者(Cable Operator)最大手のComcastがTime Warnerと組んで番組のネット配信実験を始めることが発表されました(Wall Street JournalやLos Angeles Timesの記事を参照)。Time Warnerの傘下であるCable NetworkのTNTとTBSの一部番…

Playing for Change

昨日紹介した「Stand By Me」の音楽クリップは、Playing for Changeという団体が制作したものです。他にも、「One Love」などの素晴らしいクリップが公開されています(Youtube上の公式チャンネルはこちら)。地球上のさまざまな場所にいるミュージシャンたち…

Stand By Me

「Stand By Me」は、僕が子どものころ初めて好きになった洋楽の曲のひとつです。オールディーズ扱いされることもありますが、僕はこの曲はソウル・ミュージックの名曲だと思っています。だから、同名の映画にも使われているBen.E.Kingの有名なバージョンだけ…

"Life's for Sharing"に見るリアルとネットの反響拡大ループ

全然新しい話ではないのですが、"When Consumers Help, Ads Are Free"というNew York Timesの記事(こちら)を読んで、初めてイギリスの携帯キャリアT-Mobileの"Life's for Sharing"という広告キャンペーンのことを知りました。この記事には、ユーザーが自発…