2010-01-01から1年間の記事一覧

Playing for Changeの「Imagine」

世界中のミュージシャンたちが一つの曲を歌い継ぎ、音楽を通して人々をつなおうというプロジェクト「Playing for Change」。以前このブログでも紹介したことがありますし(こちらとこちら)、大和証券グループのCMに使われたりといったことでも知名度を上…

「I」と「You」と「We」のメディア

メディア系の製品やサービスでは、この5〜10年ほどの間に「I」や「You」といった名前を冠したものが大きな勢力を持つようになっています。製品やサービスの名前には、それに込められた思いやコンセプトが色濃く反映するものです。こうした「人称代名詞」とネ…

BoxeeがTEDの公式アプリを公開

今日はごく短いエントリですが、気になる話題があったので簡単に記します。BoxeeにTEDの公式アプリができた、という話題です。・TED Blog | Try the TED App on Boxee ・Boxee Blog | Have you met TED?BoxeeとTEDが共同で、Boxee上で「非常にシンプルでエレ…

放送大学が一部講義をネット公開へ

9/29付け日経新聞の片隅に、「放送大学が授業の一部をネットで無料配信する」という小さな記事がありました(ネット上ではスポーツ報知の記事が載っていました)。先日のエントリ(こちら)で放送大学とイギリスのOpen Universityを比較し、放送大学ももっと…

『ウェブで学ぶ』を読んで

梅田望夫・飯吉透著『ウェブで学ぶ−オープンエデュケーションと知の革命』を読みました。そこで紹介されている、「知と情報」をウェブ上で広く公開するための取り組みの数々に、止まらぬ高揚感を覚えました。ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の…

「Open Learning」と「Open Education」

直近の2回のエントリ(こちらとこちら)で、学びの場としてのネットについて取り上げましたが、その過程で気になり始めたことがあります。それは、「Open Learning」と「Open Education」という言葉についてです。これは、ネット上で学習の機会やリソースに…

ネット上での「学び」について-2

前回に続いて、ネット上での学び・高等教育について考えてみることにしました。University of the PeopleやTEDのような"新興勢力"だけでなく、昔からある伝統的な教育機関の中にも、ネットを利用しながら公共性の高い学びのプログラムを提供しているところが…

ネット上での「学び」について

ビル・ゲイツがカリフォルニアのTechonomyという会議で語った「ここ5年以内に、最高の教育リソースは無料でウェブ上に現れてくることになるでしょう」という言葉がちょっとした話題になっているようです。ゲイツの発言の要旨はTechCrunch Japanの記事(こち…

「The Times」紙のウェブサイト有料化に思うこと

前回はアメリカのHuluのことを取り上げましたが、イギリスでは新聞「The Times」がウェブサイトでの記事閲覧を有料化して2週間程度となりました。Paid Content UKの記事(こちら)によると*1、無料お試し期間に登録した人が15万人いて実際にお金を払う登録…

始まったHuluの有料版「Hulu Plus」

アメリカでHuluのサブスクリプション式有料サービス「Hulu Plus」のベータ版が立ちあがってから10日あまりが経ちました。レビューなども出始めてきたので、そのあたりも含めて少しまとめてみます。Huluによる発表(こちら)によると、「Hulu Plus」の概要…

「つぶやき」と新聞を融合させる試み

今日、出先でたまたま「RT」と左上に大きく書かれたタブロイド版の新聞のようなものを見かけて、これは何だろうと手に取りました。よく見てみたら、毎日新聞が明日(6/1)創刊する「毎日RT」の見本版(5/30版)でした。「毎日RT」は、毎日新聞のサイトに掲載さ…

PBSに見る視聴者とのエンゲージメント

アメリカの公共テレビPBSが、この春面白いキャンペーンをしていました。視聴者に呼び掛けて、PBSのオンラインでの取り組みをPRする30秒程度の動画を制作・応募してもらおうというものです。Your PBS Video Contest http://memelabs.com/pbs/テレビ局がネット…

最近のTEDトークより

先日はTEDのオープンTVプロジェクトについて書きましたが、今回は自分が最近見た日本語字幕付きのTEDトークの中から、このブログでも取り上げているような話題と関連していて面白いなと感じたものをいくつか紹介します。●ジョナサン・ジットレイン「親切に支…

iPadとリアル世界のコミュニケーション

日本でもiPadの予約が開始されました。個人的にはすぐに購入するかしばらく様子を見るかまだ考えていたところなのですが、ボストン在住のジャーナリスト・菅谷明子さんのブログに書かれていたiPad体験記を読んで、ぐっと心が動かされました。Harvard Square …

TEDのオープンTVプロジェクト

昨年このブログでTEDのことを書いてから(こちら)、間もなく1年になります。元々好きだったTEDがユーザーによる有志のボランティア字幕翻訳を始めるということで、これは面白いと思って書いたエントリでしたが、その後オープン翻訳プロジェクトは大きく成…

夢と散りそうなHuluの国際展開

このところほとんど話題に上ぼることもなかったHuluの国際展開ですが、かなり実現が厳しくなってきています。国際展開の第一歩になるだろうと見られていたイギリスで、Telegraph紙が"Hulu 'abandons UK plans' after broadcaster talks collapse"という記事…

ネットと「縦方向」のつながり

先日、徳島県にある神山町のNPOグリーン・バレーのウェブサイト「イン神山」に載っていた「神山写真帖」(こちら)というページを見ました。町の人々が撮った神山の写真にタグをつけて整理し、簡単なキャプションとともに公開しているサイトです。古いもので…

iPadは働き方の「プチノマド化」をもたらすか

週末からいろいろなiPadのレビューや使った感想などを読んできました。自分で触った訳ではないのであくまで二次情報をもとにした印象ですが、こんなことを感じました。確かにiPadは電子書籍リーダーでありスクリーンの大きな動画再生機でありゲーム機でもあ…

iPadと話し言葉の音声コンテンツ

いよいよアメリカではiPadが発売されます。どんな感想や反響を呼ぶのか気になりますが、すごく地味なところで個人的に関心を持っていることがあります。iPadの登場により、iTunesやiPod,iPhoneなどがこれまで育ててきた「話し言葉の音声コンテンツ」とでも言…

ジオメディアと音楽

このところ立て続けにジオメディアを取り上げていたのでそろそろ打ち止めにしますが、ジオメディアに関してもうひとつ書いておきたいテーマがあります。全くの思いつき程度の話ですが、ジオメディアと音楽を結びつけたら何か面白いことができるのではないか…

ジオメディアの娯楽性とそのインパクト

ジオメディアに対する注目は主にマーケティング・ツールとしての可能性と娯楽性の高さという2つの側面から来ているのではないか、という話の2回目です。前回はマーケティングのことを取り上げたので、今日はジオメディアが持つ娯楽性とその影響について考…

マーケティング・ツールとしてのジオメディア

前回もFourSquareなど位置情報系サービスのことを書きましたが、こうしたジオメディアに対する注目が最近高まってきているのは、それがマーケティング・ツールとしての可能性と娯楽性の高さを兼ね備えていることに大きな理由があるという気がします。人の集…

ジオメディアとリアル社会でのつながり

最近、位置情報を利用したジオメディアと呼ばれるサービスが大きな注目を集めています(はてなブックマークニュースの記事などを参照)。アメリカではFourSquareというサービスが人気を集めてきましたが*1、最近は競争が激しくなってきています。最近のNew Y…

コンテンツとコミュニティ 2 〜ストーリーの役割

2か月ほど前に「コンテンツとコミュニティ」というエントリを書いてから(こちら)、この両者の関係が気になっていたのですが、最近読んだ須田和博さんの『使ってもらえる広告〜「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション』という本で気になるひと言…

音楽と仮想ペットとソーシャルゲーム

THE SECOND TIMESに載っていたFacebook上の「音楽系ペットアプリ」についての記事を読みました。"音楽を聴くと元気になる音楽系ペット育成Facebookアプリ「Music Pets」"普段こうしたゲームというのはあまりやらないのですが、音楽と仮想ペットの組み合わせ…

ウォルマートのVudu買収が意味するところ

ウォルマートがオンラインの映画配信を行うベンチャーVuduを買収するという報道がありました(第一報はNew York Times(こちら)、日本語の記事はロイター(こちら)などを参照)。ネット上での動画配信ビジネスの今後を考える上で、これはなかなか興味深い動…

PBSの「Digital Nation」

前回に続いて番組のことを書きますが、先日アメリカの公共テレビPBSのドキュメンタリー「FRONTLINE」で放送されたた"digital_nation: life on the digital frontier"を紹介します。このエピソードを見て、いろいろと考えさせられることがありました。こち…

「60 Minutes」に見るテレビ・ジャーナリズムの極意

アメリカを代表する報道番組であるCBSの「60 Minutes」で、番組の創設者であり名物プロデューサーでもあったドン・ヒューイット(2009年夏に逝去)の功績を振り返る特集"60 MINUTES Presents: a Tribute to Don Hewitt." が最近放送されました。すごくいい番…

iPadとComcast

AppleがiPadを発表しました。この製品に対する期待や不満などが各所で述べられていますが、ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)のブログには「iPadを警戒しなければならないのはAmazonではなくてComcastだ」という分析が載っていました。動画のネット配信と…

Youtubeといぶし銀コンテンツ

最近、Youtubeがネット上での映画の有料レンタルを始めるという報道がありました(CNET Japanの記事などを参照)。対象は、サンダンス映画祭の昨年・今年の参加作から5本だそうです。ほぼ同時期に、Youtubeがインドのクリケット・プレミア・リーグ(Indian P…