BBC.comの広告募集サイト
この数年間、イギリスでは「BBCの海外向けウェブサイトに広告を載せるかどうか」という議論が続いていました。BBCの立場からすると、アクセスの半分以上は海外から来るのにイギリス国内の視聴者から得られる受信料でサービスの経費を賄うのはおかしいということになります。一方で、反対の立場からは、広告を載せることによって公平さが損なわれたり商業主義に走ってしまう恐れがあるのではないか、また高いブランド価値があるBBCのウェブサイトが広告のプラットフォームとして参入すると民間企業を圧迫することにつながるのではないかといった批判が寄せられていました。
結局、昨年の秋に「BBC海外向けウェブサイトはbbc.co.ukからbbc.comと名前を変えて、BBCの営利子会社であるBBC Worldwideが広告収入で運営することにする」という結論が出されました(BBCのニュース)。
いまbbc.comと入力してみたらbbc.co.ukのサイトに飛んでしまったのですが、でもページの一番上にはAT&Tの広告が表示されていました。
前置きが長くなってしまいました。この話題を取り上げることにしたのは、昨日たまたま「BBCのウェブサイトに広告を出そう」という宣伝サイトを見て、BBCもこんなことをやってるんだと思ったからです。
それは、こちらのサイトです。
http://www.bbcreachingmillions.com/
bbcreachingmillions.com(何百万人にも届くBBC)という名前の付け方も自信満々な感じを受けますが、アメリカ、ヨーロッパ&中東、アジア・パシフィックと世界を3つの地域に区切って広告を募集するというのもスケールの大きな話です。ちなみに、アジア・パシフィック地域では英語の他に日本語を選んで説明文を読むことができます。
このサイトによると、BBCのウェブサイトはイギリス以外の全世界から月に2900万のユニーク・ユーザーを惹きつけているんだそうです。グローバルに展開する企業、高品質や信頼性の高さを訴求したい企業などにとっては良い出稿先なのかもしれません。
広告料金の目安が書かれていなかったのは少し残念ですが、マウスのポインターがある場所に画面上を歩く人々がどんどん集まってくるような仕掛け(トップページからアメリカ、ヨーロッパ、アジア・パシフィックのいずれかをクリックした画面で体験できます)も良く出来ていると思います。よかったら、ご覧になってみてください。