効果的なウェブ上のプロモーションとは

今回はいつもとは少し路線の違う話題ですが、最近ウェブを使った映画のユニークな宣伝手法のことを教えてもらったので、それを紹介したいと思います。新製品やサービスのプロモーションを行う際にウェブ広告を使うのはもう常識になっています。でも、「Jumper」という映画がオーストラリアのウェブサイトで展開したプロモーションは、なかなか凝っていてこんなことができるのかとその発想に感心しました。

もう公開されている映画なので今はプロモーションも済んでしまっているはずですが、デモンストレーション用のウェブサイトが残っているので、そこでどんな宣伝だったのかを見ることができます。

http://www.soap.com.au/fox/jumper/

http://59.167.241.229/wwos/ 

実際に見てもらうのが一番わかりやすいのですが、ポータルサイトの画面上を人が動き回るということ自体がまず驚きでしたし、もともとウェブサイトに載っている他のコンテンツ(天気予報や写真など)を利用しながらアクションシーンが繰り広げられていくという演出はとても斬新に感じられました。

おそらくYahooやMSNなどそれぞれのポータルサイトはどんな広告だったら出せるのかという基準を設けているはずなので、こうした形の宣伝が例えば日本でも簡単に出来るのかどうかはよくわかりません。それに、他のコンテンツや広告を利用しながら(時には破壊しながら)シーンが進んでいくというスタイルによく許可が出たな、とも思います。もしかしたら、一見普通のコンテンツだったりまったく別の会社が出した広告に見えるところも、全てこの映画のプロモーション用に購入された枠だったのかもしれません。ちょっと気になりますが、実際のところはどうだったのでしょう?

こんな手法を最初に使った宣伝ならば、それが強烈にユーザーの目を引くことは間違いないでしょう。何度も何度も見せられたら飽きてしまうかもしれませんが、僕は感心しながら繰り返しこの広告をクリックして見直してしまいました。そして、「広告は所定の場所に大人しく収まっていなくてはいけない」というのは、ウェブの世界では必ずしも絶対的なルールではないんだな、と思いました。こんな宣伝ができるのは、ウェブ上だからこそです。きっと、そういう枠から抜け出したところで生み出された発想が形になった時に、面白いものができるのでしょう。