ストリーミング配信と画質

CNET Japanに、CBSが高解像度のストリーミング映像を配信する試験を始めたという記事が載っていました。CBS LabsのウェブサイトにHD Galleryというコーナーが設けられていて、そこで動画クリップが公開されています。

放送局が番組のオンライン配信をする際の形式として考えられるダウンロード式とストリーム式のうち、ダウンロードの利点はより高画質の番組を配信できることだとされてきました(その分、ダウンロードが完了するまでに時間がかかるというデメリットもあります)。でも、ストリーミングで配信されるから画質が悪い、と単純に言い切れるものではなくなってきているようです。

実際、僕がHuluで番組を視聴していても、画質の悪さが気になることはほとんどありません。もちろんパソコンの画面で見ているんだからこんなものだろうと思っている面もありますが、アメリカの放送局が行っているオンラインVODは、十分に実用に耐えられるレベルの画質で作品を提供しています。もちろんさらに画質が向上することは望ましいのですが、あとはインターネットへの接続速度との兼ね合いになるのでしょう。また、高画質のVOD配信があまり急に普及すると、「動画の配信が帯域を使いすぎる」と批判するISPとコンテンツ・プロバイダーの対立が激化しかねないのでは、なんていう心配もしてしまいます。こうした高画質配信が一般化する頃には、帯域が増強されていたり、圧縮技術が発展していてあまり問題にならなくなっていれば良いのですが。