北京五輪のストリーミング配信

今年の1月にIOCから北京五輪の中国とマカオでの「新メディア配信権」(インターネットと携帯電話)を獲得した中国の国営放送CCTVが、オンライン配信のパートナーを決定したという記事が出ていました。Youtube ChinaとTudou.comと共同で行うことになったそうです。My Space China上に選手やコーチ、ファンが交流できるソーシャル・ネットワーキングのプラットフォームを作るという計画が紹介されていましたが、自国開催のオリンピックとなれば国内の関心も非常に高まるでしょうから、これはかなり盛り上がるのではないかという気がします。YoutubeがCNNと共同でアメリカ大統領候補の討論会をネット配信したといったことと合わせて考えると、オンラインメディアが世界的な関心を集めるビッグイベントの配信で確実に存在感を増してきていることが感じられます。

また、CCTVとTudou.comの連携というのもなかなか興味深いところです。Tudouは中国で一番人気のあるビデオの投稿・共有サイトで、ニールセンのリポートによると、昨年5月から8月までの間に週間の視聴回数が1.3億回から3.6億回へと約3倍も増加したほど急速に成長しています。一方で、Tudouは違法アップロードされた海賊版のコンテンツの巣窟としても知られています。今回の連携を通じて、海賊版への取り締まりを強める方向に方針を転換していくのでしょうか?