Huluの平均視聴者像

先日、アメリカの主要ネットワークテレビ局の視聴者が高齢化しているという調査結果を紹介するエントリーを書きましたが、今度はHuluの平均視聴者像を分析した記事がTV Weekに載っているを見つけました。もともとはSolutions Research Groupというところが行った調査だそうです。Huluのことはこのブログで何度も触れていますが、NBC UniversalとNews Corpが昨年共同で設立したベンチャーで、オンライン専門でテレビ番組や映画を無料配信(CMつき)する企業です。

それによると、
○Huluの視聴者の平均年齢は32歳(アメリカのオンライン人口の平均年齢よりも10歳若い)
○Huluのユーザーの2/3が男性
○ユーザーの51%が12〜29歳で
○Huluユーザーの平均年収はアメリカ人の平均よりも22%高い
アメリカのオンライン人口の中でHuluのことを聞いたことがある人は15%しかいない

以前のエントリーで紹介した調査によると、アメリカの3大テレビネットワーク(ABC, CBS, NBC)の視聴者の視聴者の平均年齢は50歳前後、一般に「若者向け」と思われているFOXでさえ44歳という結果が出ていますから、それと比べてHuluが若い年代の視聴者の関心をつかんでいることがわかります(調査をした会社が違いますから、この違いをそのまま鵜呑みにするわけにはいかないかもしれませんが)。こうした人々は、「テレビ番組を見なくなった」のではなく、「番組をテレビというメディアでは見なくなった」ということなのでしょう。この結果は、ユーザーの行動と関心に即した形でコンテンツを届ければ、それに対してはちゃんと反応してくれるということを示しているように思えます。

とはいえ、Huluの認知度はまだ15%だそうです。これをいかに高めていくのかがHuluにとっては大きな課題ですね。逆に言えば、それに成功すれば視聴者はさらに大きく伸びていく、ということなんだと思います。