「Playing for Change」のローカライズ

世界各地のミュージシャンたちが曲を歌いつなぎ、音楽の力で世界を変えようという「Playing for Change」(関連エントリ)。ロジャー・リドリーやグランパ・エリオットなどが歌う「Stand By Me」などは日本でも大和証券グループのCMで流れていますが、最近この曲に日本のミュージシャンも参加したバージョンがあることに気づきました。

大和証券のウェブサイト(こちら)によると、ギタリストのChar,雅楽師東儀秀樹、そして若手シンガーソングライターの福原美穂が参加しているとのこと。こちらで、3人がそれぞれ歌い演奏する「Stand By Me」、「Chanda Mama」、「Don't Worry」CMを見ることができます。

特にこの会社のPRをするつもりはないのですが、これは面白い試みだなあと感じました。既に存在している「マスターテープ」とでも呼ぶべき素材を元に、一部がCharのギター演奏に差し変わったり、バックのコーラスはそのままに福原美穂の歌声がメインの旋律を歌ったりしています。元々の作品も、世界中のミュージシャンたちの歌声や演奏を一つのコラボレーションにまとめ上げたアイデアの妙と編集の巧みさが光るものでしたが、そのアプローチを先に進めて見事なローカライズが行われています。

上記の3人が参加した1曲丸ごとの動画は見つからなかったので、恐らくはCM用に一部だけがこのような形で作り直されたのだろうと思います。Playing for Changeか大和証券(もしくは担当の広告代理店)か、どちらからこのアイデアが出てきたのだろうと興味があるところですが、このフォーマットは日本ならずともいろんな場所で使うことができそうです。完成形だと思っていたPlaying for Changeの楽曲たちですが、こんな発展形があったかと新鮮な思いで動画を楽しみました。